ドジャース、最大の壁は“天敵”ブルワーズ―6連敗の因縁を越えられるか
©️Milwaukee Brewers
【瞬刊モッツ編集部】
ロサンゼルス・ドジャースが、ついにナ・リーグ優勝決定シリーズの相手と向き合う時が来た。相手は、今季レギュラーシーズンで6戦全敗を喫した
宿敵ミルウォーキー・ブルワーズ。
ブルワーズが11日、カブスとの激戦を制して地区シリーズ突破を決めたことで、
ドジャースにとっては“避けては通れない強豪チーム”が再び立ちはだかる構図となった。
■ 苦手意識は過去のものか
今季7月、敵地ミルウォーキーでの3連戦では、ドジャース打線がわずか4得点。
投手陣に完全に封じられ、3連敗を喫した。
さらにオールスター明け、本拠地でのリベンジ戦でもまさかの3連敗。
1勝も挙げられないままレギュラーシーズンを終えるという屈辱を味わった。
しかし、チームの現状はあの頃とは違う。
大谷翔平選手が先発投手として完全復活を遂げ、
ブレイク・スネル、タイラー・グラスノーといった本格派も戦列復帰。
さらに、クローザーの佐々木朗希が圧巻の内容でポストシーズン初白星を飾るなど、
投手陣の層はリーグ屈指の厚さを誇る。
■ ロバーツ監督「キーマンはショウヘイ」
11日、チームはロサンゼルスの本拠地で練習を実施。
ロバーツ監督はクラブハウスの大型ビジョンに
ブルワーズ-カブス戦を映し出し、選手たちに“次の戦場”を意識させた。
指揮官が名指しで「キーマン」に挙げたのは、他でもない大谷翔平だ。
地区シリーズでは打率.056と精彩を欠いた二刀流スターに対し、
監督は厳しくも的確なメッセージを送った。
「あのパフォーマンスではワールドシリーズには届かない。
ただ、彼は誰よりも修正できる男だ」
続けてロバーツは、大谷の課題を明確に分析する。
「どのチームもショウヘイには左投手を当ててくる。
彼自身、ストライクゾーンの見極めや球の選び方をもう一度見直してくれるはずだ。
打席の質を上げることができれば、チーム全体の流れも変わる」
今季、大谷選手はブルワーズ戦で打率.273、3本塁打と相性自体は悪くない。
指揮官の信頼は揺るがず、「突破の鍵は翔平のバットにある」と見ているようだ。
■ “鬼門突破”の舞台へ
チームは12日(日本時間13日)午前、ミルウォーキーへ出発する。
そこは、過去2度の対戦で沈黙を強いられた地であり、
同時に新たな物語の始まりでもある。
6連敗という数字は、ドジャースにとって単なる過去の記録ではない。
それは、屈辱を糧に進化したチームの成長を証明するチャンスでもある。