TKO・木下隆行さんが、タイ移住に潜むリスク 違法性ある誘惑の多さに懸念の声も

2025.8.18

【TKO 木下隆行さん/公式YouTubeより】

お笑いコンビ・TKOの木下隆行さんが、YouTube『TKOチャンネル』でタイ・バンコクへの移住を電撃発表した。

SNSや動画配信を軸に芸能活動を継続し、現地でのライブ開催にも意欲を見せている。相方・木本武宏とのコンビ活動も続ける予定で、“遠距離コンビ”としての挑戦を始めるという。

 

一見すれば新天地でのリスタートだが、舞台となるバンコクには別の側面もある。タイやフィリピンには、日本人を中心とする特殊詐欺グループが拠点を置き、活動資金を得るために現地に潜伏している実態がたびたび報じられてきた。

実際、2023年にはバンコク郊外で日本人を含む特殊詐欺グループが摘発され、コールセンターを装って日本国内の高齢者から数億円をだまし取っていた事件が発覚した。また、2024年にもパタヤで日本人が関与する違法カジノ運営が摘発されるなど、「観光立国」の表の顔の裏で、日本人が絡む犯罪が少なからず明るみに出ている。こうした事件は現地の治安当局にとっても大きな問題であり、摘発が相次いでいるのが実情だ。

そのため、著名人がタイに移住し、現地で活動することについては「治安面は大丈夫なのか」「犯罪組織に狙われるリスクはないのか」といった懸念の声が根強い。知名度が高いほど周囲の注目も集まり、逆に標的になる危険性も否めない。

特に木下さんは、過去に不祥事で世間を騒がせた経緯もあるため、「新しい環境が追い風となるのか、それとも再びリスクを抱え込むのか」という冷ややかな見方もある。芸能活動の場を海外に移すこと自体は新たな挑戦だが、タイに潜む社会的リスクをどう乗り越えるのかが今後の成否を大きく左右するだろう。

木下さんの挑戦はエンタメ活動という枠を超え、「治安や違法行為の誘惑といかに距離を取るか」という、現実的なサバイバル戦略の意味合いを帯びている。

【文:高須基一朗】