甲子園に見えた“異変”─猛暑と2部制が影響、外野席に閑散感

2025.8.7

全国高校野球選手権大会(第107回)の2日目が8月6日に行われたが、例年とは異なる光景が広がった。甲子園球場の外野席を中心に、多くの空席が目立ち、昨年と比べて観客数が大幅に減少する事態となった。

 

 

午前8時開始の第1試合、仙台育英高と鳥取城北高の対戦では、観客数が1万1000人にとどまり、昨年同日の大阪桐蔭-興南戦の2万2000人と比べて約半分に減少した。午前10時46分開始の第2試合、開星(島根)-宮崎商戦でも1万3000人の観客数で、昨年の同時間帯の1万7000人を下回った。

この日、兵庫県西宮市の気温は午前8時で32度、午後1時には35度に達し、厳しい猛暑が続いた。暑さ対策として大会は午前・夕方の2部制を導入したが、関係者は「暑さだけでなく、観客が完全に入れ替わる2部制も影響しているのかもしれない」と見解を示す。

名門・仙台育英の須江航監督も「朝早い時間帯で、まだ大会の2日目ということもあり、昨年のような熱気は感じられない」と話し、観客動員の減少を実感していた。