バドミントン・ダブルスで 快挙!“シダマツ”感動の国内ラストラン!執念のベスト4進出に涙と喝采

2025.7.18

【志田千陽さんInstagramより画像】

2025年7月18日、東京体育館で行われた「バドミントン・ジャパン・オープン」で、女子ダブルス界に輝かしい足跡を残してきた志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が、国内最終戦で歴史的な勝利を飾った。

 

この日、2人は韓国の強豪キム・ヘジョン/コン・ヒヨン組(世界ランク7位)と対戦。

激戦の末、2-1で勝利を収め、長年“鬼門”とされてきた準々決勝を突破。

結成10年目にして初のジャパンオープン準決勝進出を果たした。

「最後だと思って、2人で絶対に超えようと決めていた」
試合後、志田の目からは自然と涙がこぼれた。それは、単なる勝利の涙ではなく、10年の歴史に刻まれる“達成”の涙だった。

試合はまさに死闘。第1ゲームを惜しくも落としたが、第2ゲームでは二人の真骨頂である高速ローテーションと卓越したコンビネーションがさく裂。松山の豪打と志田の巧妙なフェイントが炸裂し、流れを奪い返す。ファンの声援が響く中、最終ゲームも一進一退の攻防が続いたが、松山が冷静にアウトのシャトルを見送って試合を締めくくると、会場は歓喜に包まれた。試合時間は1時間26分。激闘の果てに立ったその場所は、二人にとって“約束の舞台”だった。

「ようやくここまで来ることができた。明日は家族にもこの姿を見てもらえる」
松山の声にも感無量の想いが滲む。国内ファンにとっても、土曜日の準決勝というステージで二人の勇姿を目に焼き付けられる喜びは計り知れない。

志田が高校1年生、松山が中学3年生だった2014年、ジュニア日本代表合宿で出会い結成された“シダマツ”。幾多の苦難を共に乗り越え、昨年のパリ五輪では堂々の銅メダルを獲得。女子ダブルス界に一時代を築いた名コンビだ。

しかし今夏、世界選手権(パリ)を最後にペア解散を決断。理由は“より高み”を目指す志田と、“燃え尽き”を感じた松山との間で目標がすれ違ったことだった。それでも、最終章に立った今、2人は“最強のシダマツ”としてコートに立ち、結果でそれを証明した。

この日の勝利は、単なる試合結果にとどまらない。日本バドミントン界において、志田・松山というペアが果たしてきた役割、そしてこれからも語り継がれていくであろう「絆と挑戦の物語」が、多くのファンの心を揺さぶった。