ヴァンダレイ・シウバ、49歳で電撃復帰 ベウフォートと27年越しの再戦が決定
かつてPRIDE絶頂期でミドル級の頂点に君臨した“狂戦士”が、再びリングに立つ―。
【©️Spaten Fight Night 】
元PRIDEミドル級王者ヴァンダレイ・シウバ(49=ブラジル)が、9月27日(現地時間)に母国ブラジル・サンパウロで開催される『Spaten Fight Night 2』にて、因縁のライバルであるビクトー・ベウフォート(48)とボクシングルールで対戦することが明らかになった。
▪️UFCブラジルでの惨敗から27年、ついにリマッチ実現へ
両者が初めて拳を交えたのは1998年、UFCブラジル大会でのこと。
当時21歳のベウフォートは、開始わずか44秒でシウバを打ち倒し、鮮烈な勝利を挙げた。以降、両者はPRIDE、UFCの両舞台で実績を重ね、それぞれ王座を獲得しながらも、再戦の機会は巡ってこなかった。
今回の一戦は、そんな因縁を抱える両者にとって実に27年ぶりの邂逅となる。海外メディア『Sports Illustrated』など複数報道によれば、両者は既に契約に合意済みで、正式発表も間近と見られている。
▪️ボクシング初挑戦のシウバ、CTE公表後の復帰に懸念も
一方で、49歳でのリング復帰に対しては賛否が分かれている。
とりわけ懸念されているのが、2023年10月にシウバ自身が明かした「慢性外傷性脳症(CTE)」の診断だ。
CTEとは、脳への慢性的な衝撃により認知機能の低下や性格の変化を引き起こす神経変性疾患。特に格闘技やアメフトなどのコンタクトスポーツでの発症例が報告されており、いわゆる「パンチドランカー」もこの病態に含まれる。
シウバは2018年の『Bellator 206』でクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンに敗れて以来、試合から遠ざかっており、今回のボクシングマッチが事実上のカムバック戦となる。これがCTE診断後の初リングとなる点も、ファンの間で議論を呼んでいる。
▪️ベウフォートは過去にホリフィールド撃破も
対するベウフォートはボクシング経験者。2021年には元世界ヘビー級王者イベンダー・ホリフィールドを1RでTKO、2023年には元UFCファイターのホナウド・ジャカレイにも判定勝ちを収めており、ボクシング適性では一日の長がある。
白髪が目立ち、年齢を感じさせる外見とは裏腹に、シウバの闘志はいまだ衰えていないようだ。
果たして、再び立ったリングでどんな闘いとパフォーマンスを見せてくれるのか。
そして、この一戦が“過去との清算”となるのか!?
それとも“第二の伝説”の始まりとなるのか!?