MLB 吉田正尚選手が待望の復帰戦で猛打賞 右肩手術からの復活に現地ファンも熱狂「マッチョマンが帰ってきた」
【©️Boston Red Sox】
右肩の手術を乗り越え、ボストン・レッドソックスの吉田正尚外野手(31)がついにメジャーの舞台に帰ってきた。ロッキーズ戦に「6番・DH」で今季初出場すると、初打席から快音を響かせ、復帰戦で早くも3安打をマーク。長打に打点も加え、チームの10―2の快勝と6連勝に大きく貢献した。
手術から約9カ月、苦しいリハビリと実戦調整を経てようやく迎えたこの日。
2回の初打席、センザテーラの154キロの速球を中前に弾き返すと、スタンドは歓声に包まれた。4回には追加点となるタイムリーを放ち、8回にはライト線へ鋭く運んだ打球がエンタイトル二塁打となり、ゴンザレスの2ランで生還。復帰初戦とは思えぬ存在感を示した。
この日の成績は4打数3安打1打点。試合後、地元局の実況は「マッチョマンが帰ってきた! 復帰初戦で3安打はまさに驚異的」と興奮気味に伝えた。
吉田は昨年10月、右肩の修復手術を受け、今季開幕を故障者リスト(IL)で迎えた。5月にはコルチゾン注射による炎症治療も行われ、復帰は慎重に進められた。リハビリ登板ではマイナーで複数試合に出場し、守備・打撃ともに着実な回復ぶりを披露。二軍調整中には左翼の守備だけでなく、一塁の守備練習も行うなど、今後の起用幅を広げる準備も整えていた。
試合前、報道陣の取材に応じた吉田は「肩の状態に不安はない。試合に出られることが一番うれしい」と笑顔を見せていた。復帰に際しては「マイナーで試合勘はある程度戻っている。あとはメジャーで結果を出すだけ」と意気込んでいたが、その言葉通り、実力を証明してみせた。
昨季は108試合に出場し、打率.280、10本塁打、56打点をマーク。レッドソックスにとって、吉田の復帰は後半戦の浮上に向けた重要なピースとなる。ア・リーグ東地区4位(48勝45敗)につけるチームにとって、打線の厚みを取り戻す意味でも、その貢献度は極めて大きい。