UFC元王者カマル・ウスマンが復活の勝利!“連敗ストップ”で存在感を示す
【©️UFC】
総合格闘技イベント『UFCファイトナイト・アトランタ』が6月15日(日本時間)、米ジョージア州アトランタで開催され、メイン/イベントのウェルター級マッチでは元王者で現在同級5位のカマル・ウスマン(ナイジェリア)が、同級7位のホアキン・バックリー(米国)に3-0の判定勝利を収めた。
持ち味であるテイクダウンとトップコントロールを武器に試合を支配し、
ウスマンは見事、3連敗中のトンネルを抜け出す復活劇を演じた。
▪️寝転がしてグラウンド地獄で主導権を握る
1ラウンド開始早々から、ウスマンは得意のタックルで果敢に攻め立て、テイクダウンからのパウンドを連発。スタンドでの打撃を軸に反撃を狙うバックリーを、グラウンドで封じ込めて試合の流れを渡さなかった。
メインイベントにふさわしく、試合は5ラウンドにわたる熱戦となったが、ウスマンの冷静かつ確実なコントロールは終始安定。バックリーもスタンドでの打撃に活路を見出そうと奮闘したが、寝技に持ち込まれると脱出の糸口が見つけられない。
最終ラウンドではウスマンの動きがやや鈍ったものの、バックリーに反撃の余地を与えず。最終スコアは49-46が2人、48-47が1人と、全会一致でウスマンの判定勝ちとなった。
▪️引退説を払拭する見事な復活
UFC史上初のアフリカ出身王者として名を馳せたウスマンは、レスリングを基盤にウェルター級の絶対王者として君臨。しかし2022年8月、レオン・エドワーズに敗れてからは3連敗と苦境に立たされ、「引退説」も囁かれていた。
一方のバックリーは、2020年10月の“神蹴りKO”で一躍話題となり、その後も6連勝を重ねるなど勢いに乗るファイター。強豪対決のなかで光る打撃力を見せたが、今回はウスマンの巧みな試合運びに屈する形となった。
38歳となったウスマンが、難敵バックリーを下し、再びタイトル戦線への足がかりを得たこの勝利。ベテランの底力を見せつけた夜となった。
【大会概要】
UFCファイトナイト・アトランタ
日時:2025年6月15日(日本時間)
開催地:米国ジョージア州アトランタ
【ウェルター級メインイベント】
〇カマル・ウスマン(ナイジェリア)
判定3-0(49-46×2、48-47)
●ホアキン・バックリー(米国)