実写版『リロ&スティッチ』北米で空前の大ヒット!
メモリアル・デイ週末興収で歴代最高を更新、『M:I』最新作を上回る
© Disney
ディズニーが贈る実写映画『リロ&スティッチ』(日本公開:6月6日)が、5月23日〜26日のメモリアル・デイ週末(北米の戦没者追悼記念連休)で驚異的なスタートを記録した。公開初週にして北米興行収入ランキング1位を獲得し、同時公開となった話題作『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』を抑えて堂々の首位発進となった。
▪️歴代記録を塗り替えるメモリアル・デイ興収
2025年のメモリアル・デイ4日間(23日〜26日)における北米全体の興行収入は、過去最高となる3億3,000万ドルを突破。これまでの最高記録だった2013年を12年ぶりに更新した。記録的な売上を牽引したのは、『リロ&スティッチ』と『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の2作品。
なかでも注目を集めているのが『リロ&スティッチ』。公開初日から3日間で1億4,601万ドル、連休4日間では1億8,260万ドルを記録。これは、2022年にメモリアル・デイ週末の記録を打ち立てた『トップガン:マーヴェリック』のオープニング興収を、約2,000万ドルも上回る快挙だ。
▪️オリジナル版超えの快進撃、ディズニー再起の兆し
2002年に公開されたアニメ版『リロ&スティッチ』はキャラクター人気こそ高かったものの、興行的には控えめな結果だった。それに対し今回の実写版は、わずか3日間で当時の北米最終興収を超える滑り出し。公開6日目には早くも累計興収2億ドルを突破し、今後のロングランも期待されている。
近年のディズニーは、実写版『白雪姫』(2024年)の不振などでリメイク戦略に逆風が吹いていたが、『リロ&スティッチ』の成功は、その流れを変える転機となるかもしれない。
▪️『M:I』最新作も好調スタート、ただし不安も
一方、トム・クルーズ主演のシリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』も、初週3日間で6,403万ドル、4日間で7,904万ドルを稼ぎ出し、シリーズ最高のオープニング成績を更新。前作『フォールアウト』(2018)を上回る滑り出しで、根強い人気を見せつけた。
ただし、今作の製作費は過去最大の約4億ドルとされ、採算ラインは非常に高い。前作『デッドレコニング PART ONE』(2024)が製作費増に対して興収が伸び悩んだこともあり、今後の成績の推移に注目が集まっている。
▪️評価面でも『リロ&スティッチ』が高スコアを獲得
批評家・観客の評価も上々だ。『リロ&スティッチ』は批評家スコア69%とアニメ版には及ばないものの、観客スコアでは93%を獲得。ファミリー層を中心に高評価を得ており、今後の観客動員にも弾みがつきそうだ。
『ファイナル・レコニング』は、批評家スコア80%、観客スコア89%と安定した評価。ただ、シリーズ後半では批評家スコア90%超えが続いていたため、やや伸び悩んだ印象も否めない。2025年夏の北米興行は、話題作の競演によって過去に例を見ない盛り上がりを見せている。