中谷潤人選手、スーパーバンタム級転級を示唆「もうバンタムは…いいかな」

2025.6.9

中谷潤人選手・公式インスタグラムより画像】

 

WBC・IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(27=M・T)が9日、東京ドームホテルで記者会見を行い、前夜の王座統一戦の勝利を振り返るとともに、

今後の進路について口を開いた。

 

中谷は8日、東京・有明コロシアムで行われた統一戦で、IBF王者の西田凌佑(28=六島)に6回終了TKO勝ち。バンタム級2団体のベルトを手中に収め、無敗のまま王者統一を果たした。

試合翌日とは思えないほど傷一つない表情で登場した中谷は、「素直にうれしい。この試合に向けて積み重ねてきた練習の成果が結果に出て、本当に良かった」と笑顔で語った。

▪️視界の先は“上の階級”へ

注目が集まった今後の階級については、「いろんな選択肢がある」と前置きしながらも、「スーパーバンタム級へ行くというのは、自分の中でも大きく思っている部分。バンタムはもう“いいかな”という感じは多少あります」と、転級の可能性を率直に明かした。

来年5月には、東京ドームでの開催が計画されている4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)との頂上決戦が控える。中谷はこの“夢の対決”に向け、スーパーバンタム級で1〜2試合を経験してから臨む構えだ。

次戦は11月末に日本開催の見込み。中谷をプロモートする帝拳ジムの本田明彦会長(77)は、「階級を上げたら、世界ランク上位の選手とやらせたい」と明言。対戦相手の候補には、今年5月に井上と激闘を繰り広げ、2回にダウンを奪う場面もあったWBA同級1位のラモン・カルデナス(29=米国)の名も挙がっているという。

▪️転級でさらなる進化を

身長173cmのサウスポー、そして無敗の世界王者として進化を続ける中谷。自身初の王座統一戦を経て、「より自信がついたし、ベルトも増えて箔もついた」と手応えを口にする。

さらに、「スーパーバンタム級ではスピードもパワーも上がっていく感覚がある」と転級によるパフォーマンス向上にも期待を寄せた。

プロ戦績は中谷が31戦31勝(24KO)、西田が11戦10勝(2KO)1敗。