UFC316-王者メラブ、宿敵オマリーに一本勝ちで雪辱の2度目防衛!

2025.6.8

【©️UFC】

 

▪️圧巻のチョークで完全決着、「これはハードワークの賜物だ」

バンタム級王者メラブ・ドバリシヴィリ(ジョージア)が、因縁深き再戦でその実力をまざまざと見せつけた。UFCバンタム級タイトルマッチで前王者ショーン・オマリー(米国)と激突し、3R4分42秒、フェイスロック気味のチョークで一本勝ち。王座防衛を果たすと同時に、昨年9月に判定で奪った王座の正当性を証明する圧巻の一本劇となった。

メラブとオマリーの再戦は、王座をめぐる因縁が色濃く交錯する注目のカードだった。初対戦では挑戦者の立場で判定勝ちを収め、王座を戴冠したメラブ。その後、今年1月には新星ウマル・ヌルマゴメドフを退けて初防衛に成功。対するオマリーにとっては、王座陥落後初の復帰戦にして、かつての栄光を取り戻すための大一番だった。

試合は立ち上がりから互いのスタイルがはっきりと出た展開に。リーチと間合いを活かす打撃巧者オマリーは、ジャブや三日月蹴りを織り交ぜ距離を測るが、スタミナお化けの異名を持つメラブは全く足を止めず、プレッシャーをかけながらテイクダウンを狙い続ける。

2Rもメラブの手数と圧力は衰えることなく、パンチとキックで揺さぶりながら主導権を握る。オマリーも随所に鋭いカウンターを返すが、メラブの持続する前進を止めきれない。

迎えた3R、メラブのギアが一段階上がる。2度のテイクダウンに成功すると、上からパウンドとヒジを叩き込み、消耗しきったオマリーのスタミナと気力を完全に削る。そしてフィニッシュは見事な一本。ノースサウスポジションからフェイスロック気味に締め上げるチョークを極め、最後はオマリーがタップ。1Rごとの積み重ねが、3Rでの鮮やかな一本に結実した。

試合後、メラブは勝利のマイクを手にし、「あれはハードワークの賜物だ」と満面の笑み。さらに、会場で観戦していた同級4位のコーリー・サンドヘイゲンとの対戦に言及し、次なる挑戦へ意欲を見せた。

“泥臭くても絶対に止まらない”という信念を体現し、

圧倒的なスタミナと精神力でオマリーを封じたメラブ。

試合後、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトのボーナスも獲得。

完全勝利のこの夜は、王者としての地位を不動のものとし、

バンタム級戦線における新たな支配の予兆を示す一戦となった。