大谷翔平選手、長嶋茂雄さんに捧げる23号 129メートルの特大弾で本塁打数トップに浮上
【©️Los Angeles Dodgers,】
ドジャースの大谷翔平選手が現地時間6月2日(日本時間3日)、本拠地で行われたメッツ戦に「1番・指名打者」として出場し、7回の第4打席で23号ソロ本塁打を放った。この一発で、大谷は両リーグの本塁打ランキングで首位タイに浮上。亡くなった巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さんへの追悼の思いが込められた豪快な一打だった。
確信のフルスイング、ドジャースタジアムが沸騰
試合は、ドジャースが1点差で敗れる接戦となったが、注目を集めたのは大谷の一振りだった。2点ビハインドの7回2死、打席に立った大谷は、メッツのクラニックが投じた初球のカーブを完璧に捉え、打った瞬間に確信の表情。何度もうなずきながら一塁へと歩き出した。
打球は右中間ブルペンへと吸い込まれるように飛び込み、飛距離は129.2メートル(424フィート)、打球初速183.3キロ(113.9マイル)、角度38度という文句なしの特大弾。スタジアムは大歓声に包まれた。
本塁打数は両リーグトップタイ、シーズン62発ペース
この23号で、大谷はマリナーズのカル・ローリーに並び、メジャー両リーグトップの本塁打数に浮上。ナ・リーグではフィリーズのカイル・シュワーバーに4本差をつけ、独走状態に入っている。
さらに、大谷はここまでのペースでいけば、自己最多となる年間62本塁打の可能性も見えてきた。5月には月間15本塁打と量産し、27試合で打率.309、27打点、OPS1.180をマーク。月間MVPの有力候補にも挙がっている。
長嶋茂雄さんの訃報に追悼「心よりご冥福を」
同日、日本では野球界の象徴とも言える存在、長嶋茂雄さんの訃報が報じられた。午前6時39分、肺炎のため死去。88歳だった。
大谷は試合前、自身のインスタグラムを更新。3月の東京ドームでの交流時に撮影された長嶋さんとのツーショットや、肩を組んだ笑顔の写真を掲載し、「心よりご冥福をお祈りいたします」とメッセージを添えた。
この日の一発は、まさに“ミスター”に捧げる一振りとなった。
前日のヤンキース戦では4打数無安打に終わったが、この試合で再び快音を響かせた大谷。6月の初アーチで勢いを取り戻し、シーズン後半戦へ向けた加速が始まった。