女子バスケ山本麻衣選手がWNBAデビューへ一歩前進 オープン戦で3得点1アシストの奮闘
【©️dallas wings】
米女子プロバスケットボールリーグ「WNBA」開幕を目前に控えた10日、日本代表の山本麻衣(ウイングズ所属)がプレシーズン最後の試合に出場し、限られた出場時間の中で存在感を示した。
テキサス州アーリントンで行われたダラス・ウイングズ対Wリーグ・トヨタ自動車アンテロープスとの一戦にて、山本は第4クオーターの途中から登場。プレータイムは6分11秒にとどまったが、3得点、1アシスト、1リバウンド、1スチールを記録した。試合はウイングズが119―52と大差で勝利した。
特に印象的だったのは、第4クオーター残り5分3秒の場面。山本が右ウイングから放った3ポイントシュートが鮮やかにネットを揺らすと、会場は大きな歓声に包まれ、ベンチのチームメートたちも総立ちで喜びを表現した。彼女は前戦でも同様に、限られた出場時間の中で1本の3Pシュートを決めており、2試合連続でシュート精度の高さを印象付けた。
▪️WNBA開幕迫る 熾烈なロースター争いの中で
WNBAは世界最高峰の女子プロバスケットボールリーグであり、出場枠は極めて狭き門。全12チームで構成される同リーグでは、1チームあたりのロースターは最大でも12名に限られており、実際にはサラリーキャップ(年俸総額の上限)との兼ね合いから11人で運用されるケースも少なくない。
そのため、開幕前のトレーニングキャンプやプレシーズンマッチは、生き残りを懸けた重要なアピールの場となる。各チームは、ドラフトやトライアウトを経て集めた選手たちの中から、15日までに最終ロースターを確定させる。
▪️日本人選手の挑戦に注目
山本は2024-25年シーズンのWリーグでトヨタ自動車を牽引し、今夏のパリ五輪日本代表にも選出されている実力派ガード。スピードと判断力、そして3ポイントシュートの安定感は国際舞台でも通用すると評価されており、今回のWNBA挑戦は、東京五輪銀メダリストとしての再飛躍を期す大きな一歩でもある。
これまでWNBAで活躍した日本人選手には渡嘉敷来夢(元シアトル・ストーム)、町田瑠唯(元ワシントン・ミスティクス)らがおり、山本はその系譜を継ぐ存在と目される。彼女が開幕ロースター入りを果たすかどうかは、15日に発表される最終メンバーで明らかになる。
WNBA開幕は5月16日。
山本麻衣の名前がその舞台に刻まれるか――。