TBS「オールスター感謝祭’25春」騒動を謝罪 江頭2:50の“暴走”で視聴者から賛否 TVerは全カット対応

2025.5.1

2025年4月30日、TBSは

東京・赤坂の本社にて定例社長会見を開催し、

去る3月29日に放送された大型生番組

「オールスター感謝祭’25春」で起きた

騒動について初めて公式に言及した。

 

▪️江頭2:50が番組内で“暴走” 出演者を追い回す行動が物議

問題となったのは、同番組に出演したお笑いタレント・江頭2:50の行動だ。江頭は番組中、共演するタレントに次々と突撃する“暴走”を見せ、スタジオを駆け回る姿が放送された。とりわけ注目を集めたのは、TBS系日曜劇場「キャスター」に出演する人気女優・永野芽郁に向かって「永野~!」と叫びながら追い回す場面である。

その行為に対し、永野は明らかに恐怖を感じた様子で、涙を流す姿が放送されると、SNS上では瞬く間に議論が巻き起こった。「やりすぎ」「不快だった」といった批判の声が寄せられる一方、「江頭らしい」「演出の一部だと思った」と擁護する意見も見られ、賛否が真っ二つに分かれる事態となった。

 

▪️翌日に謝罪 「TBSは悪くない。全部俺の責任」

番組放送の翌日、江頭2:50は自身のYouTubeチャンネルを通じてこの件について謝罪。「永野芽郁ちゃん、もし傷ついていたらごめんなさい」と語るとともに、「TBSは悪くない。俺が全部悪い」と全面的に自らの責任を認めた。その真摯な姿勢は一部の視聴者からは評価されたものの、騒動の余波は収まらなかった。

 

▪️TVerでは該当シーンをすべてカット TBS側の説明は?

TBSはインターネットでの見逃し配信サービス「TVer」において、問題のシーンを含む江頭2:50出演部分をすべてカットして公開した。この対応について、会見で報道陣から説明を求められたTBSの合田隆信専務は、以下のように述べた。

「総合的な判断になります。やはり生放送のハプニングに対する想像力が欠けていたと反省しています。何が起こるか予測する力、判断する力、その想像力が不足していたと感じています」

つまり、演出や出演者のパフォーマンスに関する事前のリスク管理が不十分だったことを、TBS側も認めた格好だ。

今回の騒動を受け、TBSは3月31日に「オールスター感謝祭’25春」の公式X(旧Twitter)アカウントを通じて正式に謝罪文を発表。そこでは、次のような謝罪の言葉が綴られた。

「3月29日放送『オールスター感謝祭’25春』の江頭2:50さんご出演部分に関して、番組として適切ではない点があったと判断し、TVer配信を実施いたしませんでした。アンミカさん、永野芽郁さん、江頭2:50さんをはじめ、当日ご出演いただいた皆様にご迷惑をお掛けしたこと、ならびに視聴者の皆様にご不快な思いをさせてしまったことをお詫び申し上げます」

 

▪️生放送の“自由さ”と“リスク” 今後の課題は?

「オールスター感謝祭」は、豪華出演者が一堂に会し、生放送ならではのライブ感と“何が起こるか分からない”エンタメ性が人気の長寿番組だ。だが今回はその自由さが裏目に出た形となり、番組制作の在り方や演出方針に再考を促す結果となった。

TBSは今後、出演者のパフォーマンスに対してより慎重なガイドラインを設け、生放送時のリスク管理体制を強化するとみられる。