「ダウンタウンDX」32年の歴史に幕 松本人志の活動休止が影響、読売テレビが正式発表

2025.4.21

2023年10月までは2人で元気な姿を公式SNSで投稿されていたのが懐かしい

【ダウンタウンDX公式インスタグラムより】

 

お笑いコンビ・ダウンタウンがMCを務めてきた日本テレビ系の長寿トークバラエティー番組「ダウンタウンDX」(毎週木曜22時)が、2025年6月26日放送分をもって終了することが明らかになった。制作元の読売テレビが4月21日に発表した。

番組は1993年10月にスタートし、独特のテンポと毒のある笑いで人気を博しながら、32年にわたって放送を継続。芸能人の素顔や裏話を引き出す構成で、業界内外から愛されるバラエティーとして地位を確立していた。

 

▪️番組終了の背景にある松本人志の活動休止

今回の終了決定について読売テレビは、「番組の今後について検討する中で、ダウンタウンのお二人より『活動休止によって多くの関係者にご迷惑をおかけしている』との意向もあり、総合的に判断した結果、終了に至った」とコメントしている。

この“活動休止”は、2024年に週刊誌報道などを発端とした一連のスキャンダルを受けて松本人志が芸能活動を一時休止したことを指す。報道では、過去の女性問題や芸能界内での影響力に関する疑問の声が取り沙汰されており、コンプライアンスの観点からスポンサーや番組制作サイドにも大きな影響を及ぼしていた。

松本の活動休止以降、「ダウンタウンDX」は浜田雅功が単独MCを務めていたが、浜田も健康上の理由で休養を発表。2025年4月以降は週替わりで別のタレントがMCを担当するなど、不安定な体制が続いていた。

 

▪️テレビ界の“ダウンタウン時代”に一つの区切り

「ダウンタウンDX」の終了は、単なる一番組の終焉以上の意味を持つ。かつてテレビのゴールデンタイムを席巻したダウンタウンの存在が、時代の変化とともに再考を迫られていることの象徴ともいえる。特に松本人志は、バラエティーだけでなく文化人・言論人としても一定の影響力を持っていたが、今回の件でその立場が大きく揺らいでいる。

読売テレビは「これまで番組をご覧くださった皆様への感謝を込めて、最後まで笑いを届けてまいります」としつつ、後番組については「改めて発表する」としている。

テレビ界における一時代の終わりと、変革の兆しを感じさせる出来事となった。