絶対王者・金子晃大、タイトル防衛戦のテーマは“己”

2025.2.5

【画像提供/(C)K-1】

 

▪️「感動するような試合を見せていきたい」

2月9日(日)、東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される

「K-1 WORLD MAX 2025」。そのメインカードの一つとして、

スーパー・バンタム級タイトルマッチが行われる。

王者・金子晃大(日本/K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM)が、

ギリシャのマノリス・カリスティス(NAS CAMP- SOR DECHAPANT)の

挑戦を受ける一戦だ。

タイトル防衛を懸けたこの試合を前に、

王者・金子晃大がインタビューが届いた。

これまで数々の強豪と対戦し、

スーパー・バンタム級の頂点に君臨し続けてきた金子。

その歩みと、今回の防衛戦にかける思いを探った。

 

▪️王者の歩み

金子は2022年2月、K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、玖村将史といった強敵を次々と撃破し、見事にK-1の王座を戴冠した。

その後、2022年6月には「THE MATCH 2022」で

RISEのトップファイター・鈴木真彦と対戦し、惜しくも敗戦。

2023年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝利し王座防衛に成功。

その後も進化を続け、2024年3月には再びRISEのリングに乗り込み、

鈴木真彦にリベンジを果たした勝利。

さらに、7月に行われた-55kg世界最強決定トーナメント一回戦では

カン・メンホンを衝撃のKOで下し、

準決勝では璃明武に判定勝ち。

そして決勝戦では大久保琉唯をKOし、

世界最強トーナメント優勝の栄冠を手にした。

続く12月の試合ではアスランベック・ジクレーブを相手にダウンを奪い判定勝利。

まさに“絶対王者”の名にふさわしい戦績を築いている。

 

▪️挑戦者・カリスティスの脅威

今回、金子に挑戦するマノリス・カリスティスは、

ギリシャの「ローリングサンダー」とも称される危険なファイター。

2016年1月には、当時無敗だった那須川天心と対戦。

二度のダウンを奪われながらも、

那須川から鼻血を出させる猛反撃を見せたことで注目を浴びた。

近年はONEにも参戦し、国際舞台での経験を積んでいる。

特に直近の試合では、得意とする胴廻し回転蹴り(ローリングサンダー)で

KO勝利を収めるている。

金子にとっても決して油断できない相手と言える。

 

▪️金子晃大が語る“己”

――昨年12月、アスランベック・ジクレーブ戦でダウンを奪い、判定勝利を収めました。

振り返ってみて、どう感じていますか?

「練習でやってきたことが、一応は出たって感じですね」

――今回の挑戦者・カリスティスの試合映像は見ましたか?

「はい、見ました。彼はタフなので、しっかりと倒し切りたいなと思っています。特にタイトルマッチですから、相手は明確な目標を持ってリングに上がってきます。その強いモチベーションを上回るためにも、自分の信念を貫く必要がありますね」

――防衛戦はプレッシャーも大きいと思いますが、どう考えていますか?

「簡単なことではないですね。ただのワンマッチとは違い、挑戦者は明確な目的を持って挑んできます。その中でベルトを守るというのは、自分自身の信念を貫かないといけない。その強さが相手の『タイトルを獲りたい』という気持ちを上回る必要があります」

――カリスティス選手は「ローリングサンダー」が得意技です。トリッキーな攻撃への対策は?

「どうだろう、ぼちぼちあるんじゃないですかね。以前の試合でも、回転技を使う選手と戦っていますし。でも、タイミングや状況次第なので、警戒する必要はありますね」

――今回の試合のテーマを教えてください。

「己っすね」

――「己」ですか?

「はい。前回は『闇のゲーム』をテーマにしていましたが、それは今も続いています」

――2025年の初戦となりますが、今年はどんな年にしたいですか?

「毎年が勝負の年だと思っています。その中で、どういう年にしたいというよりも、常に挑戦を続けていくことが大切ですね。応援してくれる人や支えてくれる人に、感動するような試合を見せていきたいと思います」

――昨年で最も印象に残った試合はありますか?

「特に1試合を選ぶことはないですね。試合は水物ですから。その時々で課題もあるし、良くなかった試合もあります。ただ、それもすべて経験なので、どの試合が一番良かったとかは考えません」

 

▪️K-1の未来と世界の壁

近年、K-1には海外の強豪選手が続々と参戦しており、

日本人ファイターにとって厳しい戦いが続いている。

「以前は日本人が一番強いと思っていたんですけど、

世界には強い選手がたくさんいますね。

スーパー・バンタム級も、日本人が世界トップクラスと言われていますが、

もっと海外の強豪が入ってくると盛り上がると思います」

王者・金子晃大は、K-1というリングを背負い、

世界と戦う覚悟を持っている。

その第一歩となるのが、今回の防衛戦だ。

「俺はまだ世界をすべて知っているわけではない。

でも、強い相手と戦うことがK-1をもっと盛り上げるし、

ファンの期待に応えることになると思っています」

2月9日、王者はどのような戦いを見せるのか!?

金子晃大が“己”を貫き、感動を生み出す一戦に期待したい。