SPECIAL★INTERVIEW

+レミー・ボンヤスキー
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+曙

+秋山成勲

+宮田和幸


+ボビー・オロゴン





― まず、今回は残念ながら三角締めで敗れてしまいましたが、初めて総合の試合をやった率直な感想からお話をお聞かせください。
宮田 まあ、『やれる』という手ごたえはありましたね。
― 試合を観ていて感じたのですが、宮田選手の中に少し緊張されている部分があったのではないでしょうか。普段の様子よりも、うまく身体が動いていないようにも思えたのですが。
宮田 正直、緊張はほとんどなかったです。ただ、相手の中にうまく攻め込めなかったのは、試合前に上を取らせたらマズイという話を聞いていたので、必然的にパンチよりも蹴りの方を重点的に練習していたんですね。それなのに、自分の蹴りが相手に読まれて、高いキックを繰り出したときに身体の隙を作ってしまったんです。それがよくなかったですね。
― グレイシーの印象をはどうだったんでしょうか。想像していたのと実際肌を感じた経験というのは違うと思うんですが。
宮田 力が全然ありませんでした。けど、その分非常にしつこい試合をしていましたね。今までにないしつこさだったと思います。
― それは、自分が勝っていたということですか。
宮田 いや、相手に技術があるというとことはすぐにわかったんです。パウンドも全然打たせてもらえませんでしたし、僕が上になっても相手にコントロールされていることが多かったです。
― 次同じ相手と闘ったら勝つ自信はありますか。
宮田 それはやってみないとわかりません。今の段階で「次試合をしたら勝てる」なんて言うのは相手にとって失礼じゃないですか。だから、僕の立場としてはそういうような断言はできません。しかし、冷静に今回の試合を考えると、全然自分の力を活かしきれなかったという思いはあります。
― グレイシー一族のそもそもの闘い方として、相手に本来の力を出させないという側面は大きいように思いますが。
宮田 確かに、そうですね。今こういう風に思っていたとしても、実際上に乗ったらパンチなんか絶対させてもらえないでしょう。ただ、スタミナ的なもので、自分を活かしきれなかったなという部分はあると思うんですね。体調も最悪でしたし。僕としては一ラウンドで倒す気でいたんです。長引けば長引くほど相手のペースに飲まれていって、スタミナを消耗させられてしまうのは目に見えていましたから。けれど、それができなかった。それは自分が風邪を引いているからというわけではなく、相手の柔術の力が優れていたからそうなってしまったんでしょう。いずれにせよ、三ラウンドに入ってしまったらヤバイなという感覚は非常にありました。本当にこのままだと動けなくなってしまうな、と。
― 宮田選手にとって、準備期間が短かったということはないのでしょうか。もう少し時間があれば、課題をもっと煮詰めることができたというような気持ちはありませんか。
宮田 やってきたことには後悔はしていませんけど……。
― もっと貪欲にやっていくことはできたかもしれない、と?
宮田 あんまり負けすぎるのもよくないけど、つまんない試合を重ねていくのもよくないですし、そういった部分はあったかもしれないですね。でも、自分としては、寝技の最高峰がこのくらいのものなんだなという確認はできましたし、例えばK‐1に向けてあと数ヶ月打撃の練習をしたら、かなりレベルの高いことができると思いますし、これからもっと自分の力を測れるような試合をやっていきたいという気持ちは強くありますね。
― そうなると、宮田選手の本格的な始動は年明けからということになるんでしょうか。
宮田 そうですね。
― では、これからどんな選手と闘ってみたいですか。日本人の選手の中で誰かいれば、具合的に教えてください。
宮田 具体的にはでないんですけど、今活躍している選手たちとはいずれ闘うことになるんだろうなという予感はあります。
― 少しプライベートのことをお聞きかせください。宮田選手は趣味などを何かお持ちですか。
宮田 サーフィンですかね。
― どれくらいやってらっしゃるんですか。
宮田 いや、全然ですよ。一年前くらいからはじめたんで、十数回くらいしかやっていないんです。
― ショートですか。それともロングボード?
宮田 もらったやつなんで詳しくはわからないんですけど、その中間くらいですよ。
― よく行く海はどのあたりなんですか。
宮田 知り合いに連れて行ってもらって、九十九里の国際武道大学の近くによくやりに行きます。あとは地元の茨城ですね。
― なるほど。ということは、宮田選手の周りはそういうお友達が多いんですか。
宮田 いや、サーファーの友達は一人しかいないですね。その人に連れて行ってもらってるんですけど。
― 他にハマっていることはありますか。
宮田 今はですね、……格闘技ですね。まだ覚えないといけないことがたくさんありすぎるんですよ。それにまだ仕事もしているんで、必死にならないと追いつかないんです。
― 趣味が、格闘技ですか(笑)。
宮田 そう。趣味であって、仕事であって、自分にとって一番大事なものなんですよ(笑)。
― レスリングを始めるきっかけは何だったんですか。
宮田 兄貴がプロレス好きで近所のレスリング教室に通っていたんですよ。それで、なんとなく自分も入ることになったんです。それで、そこに入ってからようやくレスリングとプロレスは違うんだっていうことに気づいたんですけど、なぜかそれからずっとレスリングをやり続けているんです。よく「レスリングをがんばれば、プロレスラーになれるって」というようなことを言われるんですが、そういう次元の問題ではないですよね(笑)。
― プロレスはお好きなんですか。
宮田 以前は好きでよく観ていたんです。純粋に、プロレスラーって強いんだなと思っていましたから。けど、総合格闘技をはじめてからは全然観なくなってしまいましたね。
― なるほど。やはり宮田選手の場合はリアルファイトにすべてが向いているんですね。では、これからの宮田選手の総合格闘家としてのご活躍に期待したいと思います。今日はありがとうございました。
(C)モッツ出版

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