SPECIAL★INTERVIEW

+レミー・ボンヤスキー
 page1
 page2

+曙

+秋山成勲

+宮田和幸


+ボビー・オロゴン





ー 今回立ち技から総合に方向性を変えられたわけですが、何かご自身の中で変化のようなものはありましたか。
曙 やっぱり寝技のことですね。グラウンドで勝負できるということは私のファイトスタイルにとって大きな変化だと思っています。
ー 確かに今回の総合については、曙選手にとって有利なことが多いような気がします。特に、曙選手が上から相手を捕まえてしまえば、絶対逃げられなくなりますからね。
曙 そう簡単には相手を捕まえられないんだけどね(笑)。
ー ただ、立ち技のときのように、相手に距離を取られてしまうというような展開は少なくなるんじゃないでしょうか。
曙 まあ、立ち技のときと違って、小さかろうと大きかろうと、押したり捕まえたりはしやすくなるので、その辺では闘いやすくなるでしょうね。
ー 総合ルールの中では基本的に『突っ張り』や『掌底』のような技は反則になってしまうと思うのですが、今回の試合ではそれらの技は使用可能になるのでしょうか。
曙 どうなんでしょうね。ルールについてはまだ話し合っていないのでわかりません。
ー 曙選手としてはどうですか。『突っ張り』や『掌底』の使用を主催者側のK-1に提示したいと考えていますか。
曙 まあ、それが可能なら試合の中でできることは多くなると思いますが。
ー 今回の試合は、一ラウンド五分間という形で今までのK-1よりも長い時間闘うことになりますよね。曙選手の体力的な問題についてはどうなんでしょうか。やはり、短時間で勝負をかけようと考えてらっしゃるんですか。
曙 そう簡単にはいかないとは思っていますけどね。でも、やっぱり望んでいるのは短い時間での決着でしょう。そのためにも、今は激しい練習を重ねています。
ー 現在はどのくらいの練習量をこなされているんですか。
曙 日によって違いますが、午前中に練習をして、後は夜ですね。その二、三時間のあいだに集中的にやっています。
ー 今回、年末の試合が決まって急に立ち技から総合へ変更することになったわけですが、練習時間の少なさは感じてらっしゃいますか。
曙 時間的なことを言ったら当然短いんですけど、現在やっている練習内容は非常に厳しいですからね。どうしても長く感じてしまいますよ。
ー 曙選手としては、立ち技と総合でどちらがご自分に向いていると感じていますか。
曙 立ち技をやっているときは想像していなかったんですけど、総合をやっているときの方が自然と体が動きますね。K-1の立ち技は『蹴って、蹴って、ガードして』という風に動きが単純なんですけど、その分経験がない人間だと非常に難しいんですよ。やっぱり、僕のような人間の場合は体よりも先に頭で考えてしまいますから、そうやって時間を掛けているうちにバンバン攻められてしまうんです。そう考えると、総合の方が体の反応がいいですし、やりやすいですよね。
ー なるほど。では、対戦相手であるホイス・グレイシー選手についてお話をお聞かせください。ホイス選手が対戦相手に決定したときに、どのようなことを考えましたか。
曙 まず、谷川プロデューサーから総合でホイス選手に挑戦してみないかと言われたとき、僕、すごくうれしかったんですよ。けど、その反面すごく不安でした。総合は僕にとって未知のジャンルなわけですから。
ー 曙選手はホイス選手の試合をご覧になったことはありますか。
曙 最近のものはないんですけど、UFCのときのホイス選手の試合に関してはアメリカからビデオを取り寄せて観ていました。あの頃のホイス選手は人気がありましたよね。
ー ということは昔からホイス選手の闘いに興味があったということですか。
曙 それはそうですよ。UFCはアメリカで大きな試合ですからね。
ー では、今現在、そのホイス選手とどのように闘っていこうと考えているんでしょうか。例えば、僕などは、曙選手がホイス選手をリングのサイドに寄せていって、『鯖折』でテイクダウンを取り、上から殴っていくような展開を想像しているんですが。曙選手としては今現在どのような試合展開を取ろうと考えているんですか。
曙 そうですね、練習は今の話のようなことを一生懸命やっているんですけれど、試合になったら、正直なところ僕も想像がつかないし、もちろんホイスも想像がつかないと思うんです。そんな風だから、今は激しい練習をたくさんこなして、リングに上がったらその場に身を任すしかないと思っていますよ。そんなに甘くない試合になると思うんですよね。そう簡単にコーナーに追い詰めることはできないだろうし、ホイスもそれを予想して戦略を練ってくるでしょうから。
ー 先日、ホイス選手のインタビューをしたんですが、やはり曙選手の圧力に関して大変シビアに考えられている部分が見受けられました。そのあたりはどうですか。
曙 確かに僕はホイス選手よりも体重がありますし、力の面でも全然上だと思っています。けど、ホイス選手は僕にとって『伝説的な選手』。非常にたくさんの強い選手と闘ってきたファイターですからね。やはり、経験としては彼の方が全然上だから、自分がやれることを精一杯やるしかないですよね。
ー 二年連続で年末に出場することに関しては、どのように考えてらっしゃいますか。
曙 僕の場合、K-1の方ではまだ一度も勝利することができていないし、壮絶な試合をしているわけでもないですよね。それなのに、このような大舞台で闘わせてもらえるというのは非常に光栄なことだと思っています。立ち技では自分の力が発揮できなかったと言えばそれまでですけど、今回総合で参戦することで、今度こそいい結果を出したいという気持ちはありますね。
ー 今「自分の力を発揮できなかった」というような話をされましたが、具体的にどういう点で力を発揮できなかったのか教えていただけますか。
曙 今までの対戦相手は、一年そこそこ練習したところで勝てる相手ではなかったと思うんですよね。もしかしたら、自分のパンチが当たって相手が倒れることがあるのかもしれない。けど、それは確実なことではありません。しかしながら、そういうような試合しかお客さんに魅せることができなかったのも事実です。だからこそ、次回の試合ではいい試合ができるようにがんばりたいと思っているんですけどね。
ー そうですね。僕たちも最高に強い曙選手をもう一度見てみたいです。では、今日はありがとうございました。
(C)モッツ出版

(c)2005.One Vision TV.All rights reserved