― 確かエンセンさんも大きな犬を飼ってらっしゃいますよね。その影響なんですか? |
KID っていうか、昔から実家で犬と猫を飼ってたんですよ。 |
― じゃあ、昔から動物に対して親しみを持ってるんですね。 |
KID そうなんですよ。まあ、俺が犬好きなのは、うちで飼ってた猫がすごく凶暴なヤツだったんですよ。手を出すと、絶対引っかかれたり噛みつかれたりしましたからね。だから、犬の方がなんとなくかわいいなって思うんですよね。やさしい猫を見ると、やっぱり猫もいいかなって思う時もあるんですけど。 |
― ということは、根本的にはどっちも好きなんですね。他の動物を飼ったりしたことはないんですか。例えば、ハムスターとか爬虫類とか。 |
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KID そういうのはないですね。 |
― 犬の名前はなんていうんですか。 |
KID 『ニンジャ』っていうんですよ。 |
― ご自分でつけられたんですか。 |
KID そうですね。 |
― 二匹飼ってらっしゃるんですよね。 |
KID ええ。もう一匹『ソニー』っていう犬がいるんです。 |
― 二人は仲がいいんですか。 |
KID いや、まだ会ったことがないんです。ソニーの方は、今訓練に行ってるんで。 |
― 女の子と男の子ですか。 |
KID 男と男。 |
― うわあ、ケンカしそうですね。 |
KID 男同士の方が大丈夫なんですよ。逆に男と女の方がケンカしやすいみたいですよ。 |
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― でも、あれだけ大きいと飯代がけっこうかかるんじゃないですか。 |
KID そうなんですよ。けっこう飯食いますからね。 |
― 飯代っていくら位かかるんですか。僕が飼っている犬はチワワなんですけど、半年で三千円くらいですよ。 |
KID マジっスか! うちは、……二週間で三千円を軽くいきますね。ドッグフードは小さい袋のヤツを買ってもすぐになくなっちゃうんで、毎回七キロくらいのヤツを買うようにしてるんですよ。 |
― そんなサイズの飯を買ったら、うちの犬が食べ尽くすころには腐っちゃってそうだなあ(笑)。では、犬以外に他に夢中になってるものは何かありますか。
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KID ハマってるもの、……うーん、何だろうな。 |
― そういえば、先ほど、KID選手のマネージャーさんからお話を聞いたんですけど、最近ファッション誌の取材が多いみたいですね。 |
KID そうなんですよ。 |
― KID選手って、いつ見てもお洒落ですよね。そういうHIPHOP調の格好はずっと前からそうなんですか。 |
KID 俺がこっちにいた中学生当時は、『アメカジ』がすごく流行っていたんですよ。だから、あの時は『バンソン』のジャケットにエンジニア・ブーツを履いたりしてましたよ。 |
― なるほど、デニムのジーンズ、ディッキ―ズのチノとかにレッドウィングを合わせたりする感じですか。 |
KID んー、そうじゃなくて、ベルボトムにブーツ合わせるみたいな感じですよ。 |
― ああ、本当の『アメカジ』なんですね。アメリカンのバイクに乗るようなファッションですよね。 |
KID そうそう。まあ、俺はバイクは乗らなかったですけどね。それから少し経って、スケーター系の服が流行って、あとは向こうに行っちゃったんでギャング系の格好をするようになったんですよ。向こうのヤツらにファッションを仕込まれて。 |
― 話は戻りますが、スケーター時代はどこのブランドを選んでたんですか。 |
KID えーっと、あの当時は、『Santa
Cruz』とか『Blind』とか、そういったヤツですよ。こう考えると、すごい昔ですね(笑)。確か『UG』もあったな。 |
― うわ、なつかしい名前ばっかりですね(笑)。その当時はどのくらいスケボーができたんですか? |
KID フリップ(※オーリー後つま先でデッキに回転を加えるトリック)とかあんまりやる気なかったんですよ。だから、オーリーでガンガン高いところを飛んでた感じですよね。 |
― 他にハマっていたものは何かあるんですか? |
KID うーん、……全然ないですね。 |
― ビリヤードとかダーツとか、そういったものもしなかったですか? |
KID やりませんでしたね。 |
― ゲームもやりませんでしたか? 昔『ドラクエ』にハマってたとか、そういったことはなかったんですか。 |
KID ゲームもやらなかったんですよ。もう、オーリーひと筋でしたから(笑)。 |
― そこまで行くとすごいですね。KID選手、『オーリー中毒』じゃないですか(笑)。じゃあ、マンガなんかも読まれなかったんですか。KID選手の世代だと、『ドラゴンボール』とかが主流だと思うんですけど。
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KID 『ドラゴンボール』も全然見なかったですね。俺はどっちかって言うと『キン肉マン』世代ですから。 |
― 『キン肉マン』ですか! どのキャラクターが好きでしたか。『キン肉マン』『テリーマン』『ラーメンマン』……って、たくさんいますけど。 |
KID 『アシュラマン』。 |
― ああ、なるほど。ひとりのキャラクターの中に三人の人格がいる感じですね? |
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KID そう。あとはね、『悪魔将軍』とかね。けっこう好きでしたよ。 |
― ヒール・キャラクターばっかりじゃないですか(笑)。じゃあ、十歳くらいの幼きKID少年は、そういうヒール・キャラを観ながら格闘家としての土壌を育ててきたわけですね。 |
KID そうかもしれない。俺、『アシュラマン』になりたかったですもの。 |
― なりたいって言っても、相手は人間じゃないんですよ。 |
KID だから、俺は『超人』になりたかったんですよ、『超人』に。 |
― まあ、今のKID選手自身が、もう『超人』みたいなものなんですけどね(笑)。では、その超人っぷりを活かして、今年の年末は最高の闘いを見せてくださいね。今日は忙しい中ありがとうございました。 |
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