― KID選手、今日はよろしくお願いします。 |
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山本“KID”徳郁(以下、KID) よろしくお願いします。 |
― 前回試合の直後にインタビューさせてもらう話だったんですけど、うまく時間が合わなかったみたいでしたね。 |
KID そうなんですよ。 |
― では、あの時聞けなかったことを改めて質問させてください。先日闘ったモンゴルのジャダンバ・ナラントンガラグ選手はどうでしたか。 |
KID すごく腰が重かったですね。 |
― KID選手としては、思ったよりやる奴だったな、という印象ですか。 |
KID もっとやれることはたくさんあったと思うんですけどね。やっぱり、強かったですよ。 |
― 今までにないパワーの持ち主だったと? |
KID そう、相手はパンチに打たれ強いタイプだったので、一発で倒すっていうことは難しいかなと思っていたんですけど、たまたまうまく入ったみたいで、そのまんま勝っちゃいましたね。 |
― やっぱり、KID選手は一発のパンチが重いですよね。パンチング・ゲームで自分のパンチ力を測ったことはありますか。今、ゲーム・センターに行くと『はじめの一歩』っていうゲームがあるんですけど。 |
KID ああ、中学の頃によくやってましたね。渋谷のセンター街にゲーセンがあるじゃないですか? あそこによく行って遊んでましたよ。 |
― 記録はどのくらいでした? |
KID でも、中学一年くらいのときだったから、120くらいしか出なかったですよ。 |
― 今だったら、その数倍の記録を出しちゃうんでしょうね。 |
KID 数倍は行かないかもしれないけど、まあ、その時のよりも今の方がいい数字が出るのは確かでしょうね(笑)。 |
― そのパンチという話なんですけど、KID選手と魔裟斗選手の試合が決まった後、お二人の間でグローブのことについてもめているような印象を受けたんですが、それについてはどうなんですか。 |
KID 「俺(KID)には潰せない」っていうことを魔裟斗選手は言ってるわけですよね。だったら素手で闘ってもいいじゃん、って俺は思ってるんですよ。オープンフィンガーグローブでも、全然構わないし。 |
― なるほど。KID選手の場合、仮にルールが総合だったら負けないですもんね。 |
KID そりゃそうですよ。絶対負けないですよ。 |
― 百パーセント、ですよね。 |
KID 百パーセントっていうか、負けるなんてありえませんよ(笑)。 |
― KID選手といえば、「殴り合うのが好き」という話をよくされていますよね。その一方で、魔裟斗選手はローキック主体のスタイルで攻撃を組み立ててくると思うんですよ。そのようなことを考えると、今後の練習は、やっぱり、そういうローキックの攻撃の対策に費やす予定でいるんですか。 |
KID 当然それは練習するつもりでいますよ。 |
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― なるほど。KID選手は魔裟斗選手をどうやって仕留めるつもりでいるんですか? |
KID パンチ一発、ですね。それだけで充分じゃないですか。 |
― やっぱり、KID選手の武器はパンチですものね。 |
KID そうですね。殴るの好きですからね、基本的に。 |
― キックの練習とかはしないんですか? ローとかミドルとか。 |
KID あんまりしないですね。まあ、ちょこっとだけやりますけど、力を入れてやるっていうことはないですね。 |
― それだけパンチに自身があるっていうことなんですか。 |
KID 俺のパンチ、痛いですよ。魔裟斗選手だったらのびちゃいますよ(笑)。 |
― すごい余裕ですね(笑)。前にMAXの村浜選手と戦ったときがありましたよね。あのときなんかも一発で相手をKOしちゃったじゃないですか。先日のナラントンガラグ選手のときもそうでしたけど、KID選手のパンチはかなり衝撃的ですよね。 |
KID いやいや、魔裟斗選手のときはもっと派手にいきますよ。 |
― 本当ですか? では、僕も楽しみにしていますよ。KID選手は、今回の魔裟斗選手以外で、他に闘ってみたい選手なんているんですか? |
KID 別に、特にはいないですよ。 |
― じゃあ、今は『来るもの拒まず』という感じですか。 |
KID そうですね。 |
― 先日の大会でKID選手が勝利されましたよね。そのときに、共同控え室にいらっしゃった須藤元気選手とハイ・タッチをしていたところをちょうど見かけたんですが、お二人は昔から仲が良いんですか? |
KID プライベートで一緒に遊ぶことはないけど、前に何回か練習場で一緒になったときがあったんですよ。やっぱり、格闘技をやっているといろいろあるじゃないですか。それで、いろんな話をするようになって仲良くなったんですよ。 |
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