須藤 いやあ、そう考えると、格闘家って儚いもんですよ。引退して第一線張ってなかったら、みんな忘れちゃいますから。 |
― うーん。 |
須藤 いや、そういうもんですよ。そういった部分もちゃんとわかってなきゃね。だから、次に自分は何をしたいのかって、そういう意思ははっきりさせるべきですよね。 |
―この先の目標みたいなものってあるんですか? |
須藤 次に何をするべきかっていうことは、自分の場合は、もう手を打ってあるんで。格闘技も、自分にとってはその一環なんですよ。それは自己表現の一部であって、格闘家の姿だけが須藤元気ではないですから。自分の中で、どういう風にしていけばいいのかっていうビジョンは十年先までしっかり持っていますよ。
そのときに、きっと格闘技をしていることは活きてくるだろうと思いますしね。そういた部分がたくさんあるんで、今生きているって言えると思うんですよ。やはり、鍛錬もされますし、自己表現っていう部分でも鍛えられますし、いろんな人の闘争本能を昇華することができますし。いろいろそういうことがあるんですよ。でも、その中でも、大きな主軸になっているのが“WE
ARE ALL ONE”っていうメッセージを伝えるっていうことですよね。 |
― そのメッセージが須藤さんの自己表現であって、すべてなんですね。 |
須藤 そうです。もう、そこからブレないと思いますよ。自分はそのメッセージを伝えるために生まれてきたんじゃないかな、って思っていますね。 |
―そういう風に考えはじめたのって、何か理由があったんですか? |
須藤 やっぱり、ニューヨークのテロでしたね、きっかけは。あれから考え方が変わりました。なんか、いろんなことがそろそろヤバイんじゃないかな、って思うようになったんですよ。 |
―間近なところで体験したとか、身近な人が体験したとか、そういうことがあったんですか? |
須藤 いや、そんなことはないですよ。ただ、テレビを観ていて、自分の中ですごい衝撃があったんです。 |
― あの事件は、各界での様々な考え方の分岐点になったと言われますね。やっぱり、その切迫感が社会へのメッセージの基盤になっているんですか。 |
須藤 そうですね。“WE ARE ALL ONE”ということですよね。やはり、これっていうのも積み重ねですよ。『継続は力なり』って言いますけど、ファンが増えるっていうことは自分のメッセージの信者が増えるっていうことなんですよ。自分のことを好きでいてくれる、自分の言っていることを受け入れてくれるっていうことじゃないですか。ファンが増えれば増えるほど、その“WE
ARE ALL ONE”というメッセージが人に広まっていきますしね。そういう意味で集合意識ってすごいんですよね。一人より二人、二人より三人っていう方が、力としては強いわけですから。だから、その考えが膨らめば膨らむほど、相対性は広がっていくんで、何かが変わっていくことにつながっていくと思うんですよ。 |
― 最後に、読者やファンの方に何かメッセージをください。 |
須藤 まあ、思考・言葉・行為のこの三つをコントロールして何日か過ごしてみてください。そうすると、みんな望んだ人生を送ってもらえると思うんですよ。
まあ、だまされたと思って、試してみてください(笑)。少なからず、自分はそうやってここまでやってこれたので。 |
― ありがとうございました。 |
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