■衝撃!ハッスルを知らない!
アントニオ猪木
スペシャルインタビュー!
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■“WE ARE ALL ONE”
須藤元気インタビュー!
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― そういうものなんですか!
須藤 昔はそれでも、やんなきゃダメだって思ってたんですけれど、そういう風にしたときに限って怪我をしたり、集中できなかったりして、いい練習にならないんですよ。それに、練習相手にもすごく失礼じゃないですか。
― いやあ、話には聞いていたんですけれど、本当に礼儀正しい人なんですね(笑)。でも、そういうことって、考えてはいても、実践するには難しかったりするもんじゃないんですか?
須藤 うーん。でも、考えてるだけだったら意味がないんですよ。だって、「オレってやさしいな」と思っても、実際に行動しなくちゃ『やさしい自分』になれないじゃないですか。思ってるだけでもいいのかもしれないけど、それを行動に移すことでよりパワーが強くなるわけですよ。まず、思考です。その次にそのことを喋る。言葉にするっていうことは、昔から『言霊』って言われているとおり、魂をふきこむ作業なんです。そうすることで、イメージがより強くなる。そして、それ最後に行動する。だから、もし自分の今の現状を変えたいと思ったら、その三つのプロセスを逆にするんですよ。つまり、考える前に行動しちゃうんです。
―なるほど。
須藤 街を歩いてて、例えば自転車が倒れていたりするじゃないですか。そんなとき、起こしてあげようかなと思うことありますよね。でも、周りにいる人に変な眼で見られるかもしれないとも考えてしまう。そうしてる間に、どんどんその自転車の前を通り過ぎてしまう。でも、ここから引き返して何かするのも変だなと思う。それで結局、何もしない。そうすると、何も得るものがないじゃないですか。起こそうって考えていたとしても。実際何もしていないわけですから。考えてしまうと、人にどう見られるとかそんなことする意味があるのかとか、いろんなデータが入ってきてしまうんです。だから、自転車が倒れてると思った瞬間に、ハッと動いて起こしちゃうようにするんですよ。そうすると、余計なことを考えていない分、すごい気分がよくなるんですね。これが、考える前に行動、です。よく、『行動する前によく考えろ』っていうじゃないですか。あれ、違うんですよ。逆にした方が実はいいんですよね。
― 考えたら、瞬発的に動く、っていうことですね。
須藤 まず、行動ですよ。そうすると、自分の嫌な部分、変えたい部分をすぐに変えれるようになりますよね。例えば、今まで生きてきた中を振り返ってみると、必ず自分独特の思考パターンってあるじゃないですか。こういうときは楽しい、こういうときは辛いとか。でも、それをすべて楽しい方向、いい方向へ持っていくようにするんです。嫌な自分が出てきたときも、すぐ気持ちの方向転換をするようにするんですね。ちょっとでもイラついた自分が出てきたら、あ、いつものパターンだ、っていう感じにスパッと切るんです。そうすると、そういうプラスの思考が当たり前になっていくんですよ。人間の細胞は三年ですべて入れ替わるといわれるんですけれど、その細胞って人間の潜在意識の九十五パーセントを占めるんですよね。そう考えると三年前の自分と今の自分は別人なわけですよ。考えてることだけで人間って生きていけるわけじゃないんです。だから、今この瞬間をどういう風に生きるかによって、三年後の自分がかくありたい自分の姿に近づいていくわけです。
 ―たとえば、須藤さんの見せ場の中で『トリッキーさ』ってあるじゃないですか。ああいう技って、練習でよっぽどイメージを重ねないとできない技だと思うんですよ。ああいう技っていうのも、やっぱり意識の問題なんですか?
須藤 まあ、イメージ的には、『バーチャファイター』とか『鉄拳』とかですよね。
―え、それはゲームなんですか!
須藤 いや、ゲームはやらないんですけれどね。身近にその手のゲームをプレイしてくれる先生がいるんですよ。それを見て、あ、こういう動きってあるんだ、とか思うんですよ。あと、映画でジャッキー・チェンなんかを見て、あ、この動き使えるな、とか思うこともありますよ。結局、人が想像したものをビジュアル化しているわけじゃないですか。だから、できるんじゃないかな、って思うんですよ。まあ、むちゃくちゃな技もありますけど。
― たしかに、空中で三回転してとかになると難しいですよね、そりゃ。
須藤 でも、ある程度できるような気がするんですよね。
―難しくないですか、なんか、そういうのを身体に覚えさせるのって?
須藤 いやあ、難しくはないですねえ。だから、これも捉え方なんですよ。難しいと思えば難しいし、これやったらすげえ盛り上がるかもって想像したら楽しくなっちゃうわけですよね。そうしたらできてしまいますし。
―なるほど。やっぱり、捉え方が一番重要なんですね。
(C)モッツ出版

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